51.「ペットロス」~正直な気持ち~Ⅰ
ペットのお葬式でご縁の方のおひとりですが、その方は直近で父親様を亡くされ、
今回可愛い子を病気で亡くされました。その方はお見送りの時、私たちにこう言われました。
「親が死んだ時より、悲しい」
「この世にこんなにも悲しい事が起きるのですね。」
素直なお気持ちだったと思います。
このような悲しみを背負われた方は、なかなかこの悲しみからは抜け出せないかもしれません。
ペットを亡くした悲しみが、親を亡くしたときより「比較にならないほど大きい」
と感じる人がいるのは実際でこの方が特別ではありません。
決して親よりペットが大切だったからでもありません。
ペットはその人の生活に入り込んでいて、生活のほぼすべてに存在しています。
親との関係は、成長すると少しずつ距離や役割が変わっていきます。
人間関係には、どうしても複雑さがあり、親子であっても、
意見が合わなかったり、傷つけられたり、距離を置いた時期があったりします。
そういった複雑さがある中でペットはいつも守ってあげる存在で、
帰れば尻尾を振って大喜びしてくれる、落ち込んでいれば黙って
そばにいてくれる、非常に純粋な愛情や安心感を感じていた存在です。
親が亡くなった時には大切な親を失ったという悲しみがありますが、ペットの場合はそれに加えて、
守ってあげなければいけない存在を、守れなくなったという感覚が加わるのだと思います。
特に最期に病気や介護があった場合、
「もっと何かできたのではないか」
「苦しませてしまったのではないか」
「もっと早く気づけばよかった」
という罪悪感が悲しみに重なり、単なる喪失ではなく、
愛情+責任感+後悔+罪悪感が一度に押し寄せます。
ひどく重い悲しみに変わっていくと思います。
つづく
