62.「ペット火葬」~動物とテレパシーで会話する?Ⅳ~
ラブちゃんとのお別れを、私はなぜか予感していたのでしょうか
あの不思議な朝の出来事があってから、私はどうしても
気になって仕方がありませんでした。
ラブちゃんから受け取ったように感じた言葉。
「お母さん、ありがとう、さようなら」
あれは一体、何だったのでしょうか。
夢だったのか、それとも私の思い込みだったのか。
答えはわかりません。
けれど、私の心の中には、どうしても拭い去ることのできない
思いが残っていました。
そして、ある日の夕食時。
家族がみんな集まっている席で、
私は思わず口にしてしまったのです。
「ラブちゃんは、もうすぐいなくなる」
その瞬間、家族からはブーイングの嵐!
「縁起でもない!」
「こんなに元気やのに!」
「そんなこと、よく言うね!」
家族が怒るのも無理はありません。
ラブちゃんは、いつもと変わらず
元気に過ごしていたのですから。
私だって、どうしてそんな言葉が口から出てしまったのか、
自分でもよくわかりませんでした。
ただ、あの朝に感じた不思議な出来事が、
心のどこかに引っかかっていたのです。
それから私は、ラブちゃんと過ごす毎日の中で、
あることをお願いするようになりました。
「お母さんは、ラブちゃんと腕まくらで寝たいな」
「一度でいいから、抱っこさせてほしいな」
「お庭で、映画に出てくるみたいに、一緒にゆっくりくつろぎたいな」
今思えば、どれも特別なことではありません。
お別れの準備を私は静かに始めたのです。
つづく
