63.「ペット火葬」~動物とテレパシーで会話する?Ⅴ~
ラブちゃんとのお別れを、私はなぜか予感していたのでしょうか
覚悟を決め、悔いのないように
毎日大切に時間を過ごしました。
二人きりになると私はあの日のように
会話を試みてみたりもしましたが、全くそれらしい
そぶりもなく、おちゃめなただの犬でしたが、
不思議なことに、ラブちゃんは私のお願いを
一つひとつ順番に叶えてくれました。
ある晩は、腕がしびれて動かなくなってしまうほど、
一晩中、私の腕まくらでくっついて寝てくれました。
またあるときは、真正面から抱っこするような格好で、
数分間もじっと同じ姿勢でいてくれたのです。
そして、私が庭にボンボンベッドを出して本を読んでいると、
その横で一時間近くも寝そべっていてくれました。
ラブちゃんはとてもおちゃめで、落ち着きのない子でしたので、
じっとしていることなど、寝ている時以外にはまずありません。
そんなラブちゃんが、私のお願いを聞いてくれたかのように、
普段では考えられないことを次々としてくれたのです。
私は、うれしくてたまりませんでした。
しかしその反面お別れの日が確実に近づいてきているようで
怖くてたまりませんでした。
「ラブちゃん、ありがとうね」
そう言いながら、そばにいてくれる幸せを、何度もかみしめました。
今思い返しても、あの時間は本当に愛おしいものです。
そして、私のお願いがすべて叶ってから、
ひと月ほどが過ぎた頃のことでした。
つづく
